家族が使用しているNECのノートパソコン『PC-LS350RSR』に Linux Mint Cinamon をインストールした時の話です。
内蔵の Broadcom BCM43228 Wi-Fi が認識されませんでした。ドライバマネージャーには表示されるものの、実際には利用できず「Wi-Fi デバイスが出てこない」状態です。この記事では、私が実際に遭遇した状況と解決方法をまとめます。
症状
- ドライバマネージャーには BCM43228 が表示される
iwconfig
やnmcli device status
を確認しても Wi-Fi デバイスが出てこないfirmware-b43-installer
を入れてみたが、インストールに失敗
結論から言うと、このカードは b43 ドライバではなく、bcmwl-kernel-source(wlドライバ) を使う必要があります。
正しい手順
1. 失敗したドライバを削除
古い Broadcom 用の firmware-b43-installer
は不要なので削除します。
sudo apt purge firmware-b43-installer
sudo apt autoremove
2. 正しい Broadcom ドライバをインストール
有線LANで接続した状態で以下を実行します。
sudo apt update
sudo apt install bcmwl-kernel-source
sudo reboot
3. 確認
再起動後に次を実行して Wi-Fi デバイスが出るか確認します。
nmcli device status
iwconfig
ここで wifi
が出ていれば成功です。
トラブルシューティング
ドライバがロードされていない場合
lsmod | grep wl
何も出なければ手動でロードします。
sudo modprobe wl
競合モジュールの確認
Broadcom 系は b43
や brcmsmac
と競合することがあります。
lsmod | egrep 'b43|ssb|bcma|brcmsmac|wl'
wl
以外が出ていたらアンロードしてから wl
を読み込みます。
sudo modprobe -r b43 bcma brcmsmac ssb
sudo modprobe wl
Secure Boot が原因の場合
もし modprobe wl
実行時に “Key was rejected by service” エラーが出たら、Secure Boot が有効になっています。
- BIOS/UEFI から Secure Boot を Disabled にして再起動すると解決します。
- どうしても Secure Boot を切りたくない場合は、モジュール署名の手間が必要になりますが、まずは Secure Boot をオフにする方法が確実です。
まとめ
- BCM43228 には b43 ではなく bcmwl-kernel-source が必須
modprobe wl
で読み込めないときは Secure Boot が原因の可能性大- 一度セットアップが済めば、Wi-Fi は問題なく使える
皆さんの参考になればうれしいです。
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