初心者システム管理者のための「ローカルで使えるIPアドレス」入門

学習

システム管理を始めたばかりの頃、こんな疑問を持つ方は多いと思います。

  • どんなIPアドレスを設定すればいいの
  • 勝手に数字を決めて大丈夫
  • インターネットにつながらないIPってあるの

この記事では、初心者のシステム管理者がローカル環境で安心して設定できるIPアドレスについて、できるだけやさしい言葉で解説します。


そもそもIPアドレスとは?

IPアドレスは、ネットワーク上の機器の住所のようなものです。

  • パソコン
  • サーバー
  • ルーター
  • プリンター

こうした機器が、お互いを識別するためにIPアドレスを使っています。


ローカルIPとインターネットIPの違い

まず大事なのは、IPアドレスには大きく2種類あるという点です。

① インターネットで使われるIP

  • 世界で一意(同じものは存在しない)
  • 勝手に設定してはいけない

② ローカル(社内・家庭)で使うIP

  • インターネットには直接出ない
  • 自由に設定してよい範囲が決まっている

この記事で扱うのは ② ローカルで使うIPアドレス です。


ローカルで使えるIPアドレス(プライベートIP)

ローカル環境で使ってよいIPアドレスは、プライベートIPアドレスとしてあらかじめ決められています。

代表的な3つの範囲

IPの形使える範囲よく使われる場所
10.x.x.x10.0.0.0 ~ 10.255.255.255大規模システム・クラウド
172.16.x.x172.16.0.0 ~ 172.31.255.255企業ネットワーク
192.168.x.x192.168.0.0 ~ 192.168.255.255家庭・小規模環境

注意:172なら何でも使えるわけではない

初心者が特に間違えやすいのが 172.x.x.x です。

❌ 使えない例

  • 172.10.1.1
  • 172.32.0.1

⭕ 使える例

  • 172.16.0.1
  • 172.20.5.10
  • 172.31.255.254

172.16 ~ 172.31 の範囲だけがローカル用と覚えてください。


実際の設定例(初心者向け)

例えば、小さな社内ネットワークでサーバーを1台立てる場合:

  • ネットワーク:192.168.1.0/24
  • ルーター:192.168.1.1
  • サーバー:192.168.1.10
  • 管理用PC:192.168.1.20

このように、同じネットワーク内で重ならないIPを割り当てます。


ブログや資料にIPを書くときの注意点

実際のIPアドレスをそのままブログに書くのはおすすめできません。

そこで使われるのが、**説明専用IPアドレス(TEST-NET)**です。

IP範囲用途
192.0.2.0/24説明・教材用
198.51.100.0/24説明・教材用
203.0.113.0/24説明・教材用

これらは

  • 実在のネットワークでは使われない
  • 読者の環境と絶対に重ならない

という特徴があります。


どう使い分ければいい?

  • 実際に機器を設定する → プライベートIP
  • ブログ・手順書・資料を書く → TEST-NET

この使い分けができれば、初心者としては十分です。


よくある失敗

  • インターネット上のIPをそのまま設定してしまう
  • 172.x.x.x を全部ローカルだと思い込む
  • IPが重複して通信できなくなる

これらは、経験を積めば誰でも一度は通る道です。


まとめ

ローカル環境で使えるIPアドレスは、あらかじめ決められた「プライベートIP」の範囲内で設定する。172で始まるIPも、172.16~172.31の範囲であれば正しくローカル用途として使用できる。

初心者のシステム管理者は、まず 192.168.x.x から使い始めると安心です。

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