Reuters:Waiter, there’s a fly in my waffle: Belgian researchers try out insect butter(ウェイター、ワッフルにハエがあるよ:ベルギーの研究者が昆虫バターを試食)
以前、昆虫が主食になる記事を紹介しましたが、今回は幼虫からバターを作るという内容です。『アメリカミズアブ』というアブ科の幼虫です。記事のタイトルではfly=”ハエ”となっていますが、アブもハエも見た目が同じなので、fly=ハエとなったのでしょう。
アメリカミズアブをWikipediaで調べてみると、名前の通り、元々は北米に生息していたのですが、今では世界各国に分布しています。もちろん、日本にも生息しています。日本では便所で見られていたので、通称『便所バエ』と呼ばれています。汚いイメージがありますが、この幼虫は栄養価が高く、アメリカではペットの生き餌や乾燥状態の商品として流通しています。
記事に戻りますが、ベルギーのゲント大学で、この便所バエの幼虫を原料にケーキなどに使われるバターを製造する実験しています。幼虫からバターを作り出すことで、乳製品よりも地球環境に優しくなるというのです。牛を飼育する為には広い土地、水、餌が必要ですが、一方、便所バエの幼虫は狭いエリアで育てることができ、餌もかかりません。つまり、牛よりも二酸化炭素の排出が少なく、効率的に育てることが出来るということです。理想的ですね。ただ、現段階では、乳製品のバターの1/4を幼虫バターに混ぜて作ったケーキは、全く味には問題はないのですが、1/2を混ぜると味が悪いそうです。おそらく、この味の問題が解決出来れば、商品化になるのではないでしょうか。
昆虫を育てる事は、牛や豚を育てる事よりも金銭的に安く済み、面倒ではありません。何よりも二酸化炭素の排出が少なくなるので、食用昆虫は地球温暖化の問題を解決する鍵になるかもしれません。
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