Linuxを使っていると「毎回ターミナルを開いて同じコマンドを打つのが面倒だな…」と思うこと、ありますよね。
例えば私の場合は、ObsidianのノートをGitで同期するために、毎回こんなコマンドを打っていました。githubと同期を取るためです。
cd ~/ドキュメント/ObsidianVault
git pull
これを デスクトップのアイコンをクリックするだけで実行できるようにしたので、その方法を紹介します。
今回は Linux Mint を前提に説明しますが、他のディストリビューションでも基本は同じです。
1. ユーザー専用のアプリ置き場を作る
Linuxでは、自分で作ったスクリプトやアプリはここに置くのが一般的です。
/home/ユーザー名/bin
すでに存在することが多いですが、もしなければ作っておきましょう。
mkdir -p ~/bin
2. スクリプトを作る
ターミナルで打っていたコマンドをスクリプト化します。
Linux Mintなら標準のエディタ Xed を使うのがわかりやすいです。
xed ~/bin/git_obsidian_pull.sh
中身はこんな感じ:このまま記述します。
#!/bin/bash
cd ~/ドキュメント/ObsidianVault || exit
git pull
read -p "Press Enter to exit"
ポイントは最後の read
です。
これを入れておくと、ターミナルがすぐ閉じずに結果を確認できます。
3. 実行権限をつける(chmod +x の意味)
Linuxでは、ファイルを「ただのテキスト」として扱うか「実行できるプログラム」として扱うかを区別しています。
作ったばかりのスクリプトは単なるテキストファイルなので、このままでは実行できません。
そこで必要なのが次のコマンドです:
chmod +x ~/bin/git_obsidian_pull.sh
chmod
→ ファイルの権限(パーミッション)を変更するコマンド+x
→ 「実行できる(executable)」権限を追加するという意味
これをすると、ファイルが「プログラムとして実行可能」になります。
イメージ的には 「このファイルをただの文章ではなく、アプリとして動かしていいよ」とLinuxに伝える操作です。
4. デスクトップにアイコンを作る
次に、デスクトップにショートカット(ランチャー)を作りましょう。
これには .desktop
ファイルを使います。
xed ~/デスクトップ/git_obsidian_pull.desktop
中身はこんな感じ:
[Desktop Entry]
Name=Obsidian Git Pull
Exec=git_obsidian_pull.sh
Type=Application
Terminal=true
Name
→ アイコンに表示される名前Exec
→ 実行するコマンド(PATHが通っているのでファイル名だけでOK)Terminal=true
→ ターミナルを開いて実行する(結果が見える)
保存したら実行権限を付けます。
chmod +x ~/デスクトップ/git_obsidian_pull.desktop
これで、デスクトップに「Obsidian Git Pull」というアイコンが出て、ダブルクリックで同期できるようになりました!
5. 応用例
この方法はObsidianの同期以外にも、よく使うコマンドを自動化するのに便利です。例えば:
- パッケージ更新
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
- バックアップ
rsync -av ~/ドキュメント/Important/ /media/usb/backup/
- 開発環境の起動
cd ~/Projects/MyApp && code .
など、自分の作業に合わせて自由にスクリプトを作れます。
まとめ
- Linux Mintでも、自作スクリプトは
~/bin/
に置くと整理しやすい chmod +x
は「実行可能なファイルにする」ための大事な操作.desktop
ファイルを作ればデスクトップからワンクリックで実行できるread -p "Press Enter to exit"
を入れておくと、ターミナルの結果を確認できる
ターミナルで同じコマンドを何度も打つのは面倒ですが、この方法を使えば自分だけの便利ボタンが作れます。
Linux Mint初心者の方に特におすすめです!
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