先日のNHK杯が終わり、ようやくグランプリファイナルに出場する選手が決定致しました。女子は、ロシアのシニアデビューの3名がすべての大会で優勝するということになり話題になりました。そして、グランプリファイナルでは、その3名が争うことになります。日本からは紀平選手が出場し、その3名にどこまで近づけるのかということが話題になっています。
今回はグランプリファイナル女子がどういう争いになるか分析してみたいと思います。
出場選手の大会の成績
選手名 | 大会 | SP | FS | Total |
アレクサンドラ・トゥルソワ(RUS) | カナダ | 74.40 | 166.62 | 241.02 |
アリョーナ・コストルナヤ (RUS) | NHK杯 | 85.04 | 154.96 | 240.00 |
アリョーナ・コストルナヤ (RUS) | フランス | 76.55 | 159.45 | 236.00 |
アレクサンドラ・トゥルソワ(RUS) | ロシア | 74.21 | 160.26 | 234.47 |
紀平梨花 | NHK杯 | 79.89 | 151.95 | 231.84 |
紀平梨花 | カナダ | 81.35 | 148.98 | 230.33 |
アンナ・シェルバコワ(RUS) | アメリカ | 67.60 | 160.16 | 227.76 |
アンナ・シェルバコワ(RUS) | 中国 | 73.51 | 152.53 | 226.04 |
アリーナ・ザギトワ(RUS) | NHK杯 | 66.84 | 151.15 | 217.99 |
アリーナ・ザギトワ (RUS) | フランス | 74.24 | 141.82 | 216.06 |
ブレイディ・テネル(USA) | アメリカ | 75.10 | 141.04 | 216.14 |
ブレイディ・テネル(USA) | カナダ | 72.92 | 138.39 | 211.31 |
表彰台に乗るのは?
点数を並べてみると、ほとんどの選手の点数は出場した2大会で離れていない状態です。そして、紀平選手は3番目に位置しているので、実はロシアシニアデビューの3名が表彰台を独占するとは限りません。
まず、すべての選手がノーミスであれば、複数の4回転を跳べるトゥルソワ選手がダントツで優勝するはずです。ミスをしたとしても両大会のFSの点数は160点台なので、表彰台は固いかなと思います。カナダ大会で出した得点も世界新記録ですが、ミスがあっての記録なので、ミスがなければ、男子の表彰台並みの記録になることになるでしょうか。その場合は、SPで最下位であったとしても逆転優勝する可能性は高いです。
4回転がなく、トリプルアクセルを跳ぶことができるコストルナヤ選手。SPでは世界新を出しているので、SPでダントツの点数を出せば、表彰台は固いと思います。2大会を見て、負ける要素がないような強さ、オーラが見えます。この人の演技は、全選手の中で一番、目を引く、華がありますよね。華があるけど、力強さも見えます。
4回転を跳ぶことが出来るもう一人のシェルバコワ選手。4回転を跳ぶ回数がトゥルソワ選手に比べ少ないことと、コストルナヤ選手のようにトリプルアクセルを跳ばないことから、上記の2名より、点数は低くなっています。ただ、2大会を通して、大きなミスがない演技が出来ることから、安定性には優れていると思います。
オリンピック女王のザキトワ選手がどう絡んでくるかという所なのですが、ノーミスで演技したのであれば、表彰台に上ってくるチャンスがあると思います。追われる立場を経験しているザキトワ選手は、他の選手よりも精神的にも強いはずです。
トゥルソワ選手、コストルナヤ選手はよほどのミスがない限り表彰台は揺るがないと思います。紀平選手は、シェルバコワ選手とザキトワ選手との3位争いになってくるのではないでしょうか。足首の状態が悪いので、4回転やルッツなどの難易度のあるジャンプはして来ないと思います。次の大会は、悪い状態で完璧な演技をし、どこまで上位に食い込めるかが紀平選手の課題だと思います。点数的には3位になので、順当にいけば、表彰台にはいけるのではないでしょうか。
グランプリファイナル – 場所・日程
グランプリファイナルは2週間後になります。羽生選手、紀平選手が出場します。今回は女子のレベルが高いので非常に楽しみです。
場所:イタリア・トリノ
日程: 12月5日 – 12月8日
男子日程:ショート – 12月5日、フリー – 12月7日
女子日程:ショート – 12月6日、フリー – 12月7日
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