ロイターの記事でPeat(泥炭)を使って電池を作るという興味深い記事を見つけたので内容を見てみました。
Reuters : Energy from bogs: Estonian scientists use peat to make batteries
エストニアの大学でナトリウムイオン電池を泥炭を使って作るという内容です。
ナトリウムイオン電池は、現在、広まっているリチウムイオン電池と異なり、レアメタルを使用しない為、一般的に安価に製造できる新しい電池です。
記事のタイトルを見ただけでは、泥炭からナトリウムが作るられるのかと勘違いしそうですが、大学の記事(下のリンク参照)を確認すると、ナトリウムイオン電池の材料となるカーボン(炭素)として泥炭が使われるとのことです。
University of Tartu : Estonians are turning soil into batteries
ピートをオーブンで加熱し、そこにナトリウム成分をいれることで電池が出来るそうです。
製造コストがリチウムイオン電池と比較すると1/5~1/3倍に抑えられるというのは魅力的ですね。
Wikipediaによると泥炭は石炭と泥の中間のもので石炭の一種で、植物の遺骸が積み重なって出来たものです。泥炭は無限大にあると言われるので、ナトリウムイオン電池の材料のカーボンの枯渇という心配はなくなるわけです。ナトリウムはレアメタル(産出量が少ない金属)ではないので、こちらも枯渇という心配はありません。
リチウムイオン電池のリチウムがレアメタルなので、スマートフォンや電気自動車で電池の使用が拡大すればするほど、レアメタルの枯渇問題が心配されますが、ナトリウムイオン電池が代替にされれば、レアメタルの枯渇問題も解消され、製造コストも抑えられます。
今回のように、泥炭から電池の材料を作る上げるというのも、面白いところです。もしかして、全く放置されているものから、新しい材料や部品が出来てくるかもしれませんね。
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