散歩すると、捨てられたタバコの吸い殻が至る所にあります。
ここ数年はプラスチックが地球環境にとって悪とされていますが、大量に道端に捨てられるタバコの吸い殻も悪なんだと思い、タバコの吸い殻が、環境にどう悪影響を与えるのかを調べてみました。
フィルターの原料は酢酸セルロース
下記の画像をご覧ください(画像はJTより)。道端で捨てられている吸い殻の主な部分は、煙を通すフィルターです。
フィルターの原料を確認すると、酢酸セルロースが主となっています(原料表はJTより)。
それで、酢酸セルロースはプラスチックに分類されます。
酢酸セルロースは堆肥化するのか?
酢酸セルロースはプラスチックに分類されるのですが、生分解できる環境に優しいプラスチックといわれています。下記の表は自然界で分解する時間です(ダイセルのHPより)。
酢酸セルロースは1~3年で自然界で分解できることが分かります。プラ袋に比べると、環境に優しいですね。
タバコの吸い殻は環境に悪影響を及ぼしている
タバコの吸い殻は環境に優しい素材で作られていることが分かりました。
しかし、現実の所、タバコの吸い殻は環境に悪影響を与えています。
YahooNews【タバコ「吸い殻」は街中「ポイ捨て」から海へたどり着く】
上記の記事は、海がタバコの吸い殻によってどれだけ汚染されているかを伝えています。吸い殻が1~3年に自然界に分解できるからと言って、分解するまでの間で、海や川に流出しまっているのが現実なのです。
広島県医師会:ポイ捨てされたソノサキは?
最後に、自分でもタバコのフィルターがどれくらいで分解されるのか試してみようと、プランターに土を入れタバコを何種類か上に置いてみた。現在1ヵ月以上経っても、フィルターは色も形も変わる気配はない…。
また、広島県医師会の記事では、実際に土の中で入れて確かめられて、1か月以上何の変化もないと書かれています。酢酸セルロースは1年から3年で自然分解するので、数か月で変わらないのは当然ですが、数か月という長さは、海を汚すまでの十分な長さなのです。環境に優しいと言えるのは1,2週間で分解してくれたらということなのです。分解するまで、1~3年かかるのであれば、それは環境には優しいとは言い難いのです。1か月でさえも長いと言えます。
ポイ捨てをしないことが重要
タバコの吸い殻は、企業がより環境に優しい材料を研究した結果、酢酸セルロースに辿り着いています。その為、タバコの吸い殻は環境に悪いという訳ではありません。
ただ、それは、タバコをポイ捨てしてもいいという事ではありません。
フィルターの自然界での分解は1~3年が掛かる為、ポイ捨てして、海辺に辿り着き、汚してしまう十分な時間なのです。
つまり、ポイ捨てをしている喫煙者が、自然環境を汚し続けているのです。
喫煙者はマナーを守りましょう
至る道という道に、タバコの吸い殻を見つける事が出来ます。
以前、車の中から車の灰皿に溜まった大量の吸い殻を道路に捨てているのを見ました。あの行為には驚きました。すべての喫煙者がポイ捨てをしている訳ではないとは思いますが、一部の方は、吸い殻を道に捨てても何とも思っていません。
タバコのポイ捨ては、法律違反で、五万円以下の罰金となっていますが、吸い殻が道端で大量に捨てられている現状では、現行犯として捉えられないのかが現実かもしれません。もっと厳しく取り締まって欲しい所です。
ポイ捨てをしている喫煙者のみなさん、
川や海を汚している、もちろん、すべての人の道も汚している意識を持って下さい。
ポイ捨てを止めて下さい。
おまけ:私の経験
これまで、色々な方と一緒に仕事をする機会がありました。その中でタバコのポイ捨てをする人もいました。その人のポイ捨てをしたタバコの吸い殻を私が拾ったのを見て、それから、その人はマイ灰皿を持つようになってくれました。
もし、周りの同僚や友人で、ポイ捨てをしているのを見たら、ポイ捨ては悪い事であるとアドバイスしてあげると、きっとその人たちは止めてくれると思います。
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