【環境問題】アメリカ:パリ協定離脱へ – 2020年11月4日

環境問題

アメリカのトランプ大統領がパリ協定からの離脱手続きを進めると断言したとのこと。

トランプ米大統領、パリ協定からの離脱進めると断言
トランプ米大統領は23日、ピッツバーグで開かれたエネルギー関連のイベントで、温暖化対策の国際枠組みであるパリ協定からの離脱手続きを進めると改めて断言した。

パリ協定とは?

簡単に説明しますと、パリ協定とは温室効果ガスの削減を目的とした国際的な協定です。21世紀の温度上昇を2度以下に制限するという内容です。

協定は2015年12月12日にパリで採択されたもので、パリ協定と一般的には言われています。英語では「Paris Agreement」、「Paris Climate Treaty」と表現されます。

なぜアメリカは離脱するのか?環境問題に関心がないのか?

アメリカと言えば、全世界をリードする大国ですよね。世界の共通言語は英語、世界のエンターテイメントの中心はアメリカ、世界の産業の中心はアメリカ、世界のITの中心はアメリカと言って過言はないでしょう。

そんなアメリカがどうして気候変動問題の全世界的な取り組みとなるパリ協定から離脱する選択をしたのでしょうか。

アメリカは、この協定がアメリカにとって何の利益ももたらさないと考えているからです。この協定では、お金のある国が貧しい国に対して気候変動に関してコストを負担して助けることが盛り込まれています。すべての国が先進国と同等の技術や設備がないので、同じような対策が、先進国の資金援助なしでは出来ないからです。

アメリカ自体の経済が上昇ではないので、他の国を経済支援をすることは無理ということでしょうか。トランプ大統領はアメリカを世界トップに戻すという事が念頭にあるので、他を助けるどころではないというのが本音なのではないでしょうか。

離脱後はどうなるのか。- 環境への影響、今後の課題

上記の理由で、アメリカが離脱してしまうと、協定に残っている先進国の経済支援を負担する分が増えてしまいます。先進国と言えど、すべての国が経済的に上向きではないので、支援がどの程度できるかというところが懸念されます。

アメリカの支援分がなくなれば、発展途上国への経済支援が少なくなるため、温室効果ガスの削減はかなり後退すると思われます。

ただ、このまま温室効果ガスが世界的に増えていけば、地球温暖化は防げません。アマゾンの森林が減少している原因は、ブラジルの経済発展の為です。アマゾンの森林が無くなっていくと、地球温暖化がますます加速していきます。ただ、他国がブラジルにアマゾンの木々を守れと言うというと、ブラジルの経済発展を妨げることになり、その場合は、ブラジルに対して経済支援をしなければならないという事になります。

つまり、地球環境の問題は国境を越えて協力していなければ解決にはいたらないのです。ただ、支援する側、される側の両方の利益になるようにする仕組みを考えないと、他国もアメリカのように離脱してしまうという事になってしまうかもしれません。

アメリカ自体は環境問題へのリーダーシップを取る

アメリカが離脱するからと言って、アメリカ国内の環境問題への関心が減るとは思えません。政府は離脱しますが、アメリカ国民の環境問題に対してはさらに増長すると思われます。なぜなら、アメリカのインフルエンサーとなる著名人たちが環境問題に対して活動しているからです。俳優のアーノルドシュワルツェネッガー、レオナルドディカプリオなどが環境活動をしていることは有名です。たとえ、アメリカがパリ協定を離脱したとして、世界的に有名なアメリカの著名人が活動すれば、政府は将来的に動いていくのではないでしょうか。

また、これからは環境対策への技術の発展が経済を引っ張っていくことになると思います。エネルギー効率向上、石油代替の開発、リサイクル技術の開発などの経済が発展していくはずなので、アメリカ自身も環境への関心を無視することができません。その為、アメリカ国内での環境対策への技術発展をしていくことになっていく気がします。結果的には、アメリカは環境技術へのリーダーシップを取るようになっていくかもしれません。

 

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